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ロシア空軍の超音速戦略爆撃機TU160。主翼は速度に合わせて角度を変えられる可変式で、最大速度はマッハ2.05。西側は「ブラックジャック」というコードネームで呼んでいる。
旧ソ連時代の1970年代からツポレフ設計局で開発が始まり、81年に原型機が初飛行した。80年代後半から実戦部隊への配備が始まったが、91年のソ連崩壊で調達がストップし、それまでに製造された40機程度のうち半数が分離独立したウクライナに残された。超高速で敵地に侵入して核攻撃を行うというTU160の戦略思想がソ連崩壊で意義を失った上、運用コストの大きさからウクライナでは持て余され、10機がロシアに引き渡され、残りは退役した。ロシア空軍では21世紀になっても16機程度を実戦部隊に配備しているほか、新規の調達計画も浮上している。ただ、弾道ミサイルの性能が向上している現状では、TU160が戦略兵器として時代遅れなのは明らかで、ロシアは自国の領域内や周辺諸国との局地紛争での活用を目論んでいるようだ。
全長54.1メートル、全幅55.7メートル(主翼展張時)という機体サイズは、現役の実用爆撃機としては世界最大。アフターバナー付きのターボジェットエンジン「クズネツォフNK321」を4基を搭載し、マッハ0.9の亜音速で巡航する。戦闘行動半径は約2000キロと戦略爆撃機としてはいささか物足りないとは言え、兵器搭載能力は最大40トンもあり、米軍のB52(約27トン)、B1(約34トン)をしのぐ。通常爆弾のほか、巡航ミサイルなど搭載兵器は多彩で、核武装も可能(2005年08月16日) 【AFP=時事】