北朝鮮は24日、北東部・豊渓里の核実験場の坑道や観測施設を爆破し、廃棄作業を実施した。現場で取材した韓国などのメディアが伝えた。朝鮮中央通信によると、北朝鮮の核兵器研究所は「核実験の中止を透明性をもって保証するため、核実験場を完全に廃棄する式典を行った」と発表した。
現地からの報道によると、午前11時(日本時間同)から午後4時17分にかけ、4本の坑道のうち3本と観測施設などを順次、爆破した。北朝鮮当局は、残る坑道1本については「既に閉鎖されているため、爆破しなかった」と説明した。
米大量破壊兵器専門家のブルース・ベクトル氏は23日、CNNテレビに対し、「収集できたはずの証拠が(閉鎖で)葬り去られる」と懸念を表明。全米科学者協会のアダム・マウント上級研究員は米公共放送の番組で「検証する専門家がいなければ、坑道全体を崩落させたのか、入り口から数メートルだけなのか分からない。再び掘削して利用する恐れもある」と指摘した。(2018年05月24日)
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