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学校法人森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざんに関与した後、自殺した近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=の遺族の弁護団は18日、改ざんは当時同省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官の指示だったなどとする赤木さんの手記や遺書を公表した。
赤木さんの妻は同日、自殺は同省幹部らの改ざん指示が原因として、国と佐川氏に計約1億1200万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
手記は自宅のパソコンなどに保存されていた。それによると、改ざんは佐川局長の指示を受けた理財局幹部が修正箇所を決め、修正した文書を近畿財務局で差し替えたと指摘。「現場として相当抵抗した」が、本省から出向中の次長が修正、差し替えを行い、計3、4回の修正があったとした。
「パワハラで有名な佐川局長の指示には背けない」とも記し、理財局はコンプライアンス(法令順守)が機能する体制にないと批判した。
改ざん後、心身に支障が生じて休職したとし、「抵抗したとはいえ、関わった者として責任をどう取るか考えたが、今の健康状態ではこの方法を取るしかなかった」と自殺に至った経緯もつづられていた。(2020年03月18日)