世界の砕氷艦船 写真特集

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 2代目しらせ(日本)


 2009年に竣工した南極観測支援用砕氷艦。建造費は文部科学省の予算で調達されているが、竣工後は海上自衛隊横須賀地方隊に配属され、海上自衛隊が運用している。満載排水量2万2000トン、全長138メートルの船体を、出力3万馬力のディーゼルエレクトリック(ディーゼル発電機で電気モーターを回す仕組み)方式で推進させる。通常海面では最大19ノット(時速35.2キロ)で航行する一方、氷結海面では3ノット(同5.6キロ)のスピードを出しながら厚さ1.5メートルの氷盤を粉砕して進む連続砕氷能力がある。

 砕氷艦船の船体外板のうち、航行時に氷盤の圧力を受ける部分は「耐氷帯」と呼ばれるが、2代目しらせは鋼板の表面にステンレスを張って圧延したステンレスクラッド鋼を耐氷帯部分に使用し、耐低温能力を高めた。また、船首部の水面上に20個のノズルが設けられ、大型ポンプでくみ上げた海水を前方に噴出させるハルウオッシュシステムを装備している。氷盤上に散水することで積雪を溶かし、船体と氷との摩擦を和らげる効果がある。写真は、ノズルから散水しながら砕氷航行する様子を捉えている。

 2代目しらせは、「長船首楼船型」とよばれる船体構造で、船首楼甲板上に5層の上部構造物を設け、その最上部に完全閉鎖式のブリッジ(発令所)を置いた。船体上部中央には2本の煙突をそれぞれ舷側寄りに配置、中央部を通路として開け、その後ろにあるヘリコプター用の格納庫や発着甲板と船体前部の行き来がしやすいようにした。南極観測隊への物資輸送を主たる任務とすることから、格納庫には大型のCH101輸送ヘリコプター2機のほか、小型の観測用ヘリコプターも最大2機搭載できるスペースを設けた。荷役用クレーンも中折れ式でリーチが長く、極地で接岸後、船体から離れた安定した氷盤上で貨物の積み下ろしができるようになっている(2010年01月10日) 【時事通信社】

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