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欧州で第2次世界大戦が始まったのを受け、米陸軍は1939年11月、超長距離大型爆撃機の開発に着手した。航空機メーカーに提示した要求仕様は、最大速力が時速644キロ以上、爆弾1トンを搭載して航続距離8500キロ以上と、当時としては破格の高スペックだった。この要求に応じて製造されたボーイング社とコンソリデーテッド社の原型機のうち、ボーイング社案がB29爆撃機として制式採用され、41年に最初の量産発注が行われた。
写真(米空軍提供)は、飛行中の量産型のB29で、機体のサイズは全長30.2メートル、全幅43.1メートル。開戦当初、米陸軍航空隊の主力だったB17「フライングフォートレス(空飛ぶ要塞)」爆撃機(全長20.6メートル、全幅31.4メートル)に比べ、二回りは大きい印象を受ける。機体中央に設けた爆弾倉には、最大9トンの爆弾や焼夷(しょうい)弾を搭載することが可能で、米陸軍が同時期に運用していたB17(最多生産タイプのG型で2.7トン)、B24(同J型で3.6トン)より格段に大きな攻撃力を持っていた。機体内部には与圧キャビンが設けられ、搭乗員の居住性は極めて高かった。また、リモコン操作式の対空銃塔を装備したほか、航法爆撃レーダーによる高高度精密爆撃を可能にするなど、当時の最新技術が投入され、その性能の高さから「スーパーフォートレス(『超』要塞)というニックネームで呼ばれた 【時事通信社】