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米国・ボストン美術館の所蔵作品80点を集めた「ボストン美術館の至宝展」でそろって来日したビンセント・ファン・ゴッホ作のルーラン夫妻2作品。左が「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」、右が「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」=東京都美術館(2017年07月19日) 【時事通信社】
世界屈指のコレクションを誇る米国・ボストン美術館のえりすぐりの作品80点を集めた「ボストン美術館の至宝展」が20日、東京・上野の東京都美術館で開幕した。
前日の19日には内覧会が行われ、同美術館のマシュー・テイテルバウム館長は「重要な作品のいくつかを日本で紹介することができてワクワクしている」と期待のほどを語った。
1876年に開館したボストン美術館は国や州などの財政援助を受けず、主に個人の寄贈や寄付でコレクションを拡充し、現在は約50万点の作品を所蔵。その作品群の幅の広さを象徴するように、今回の展覧会も「古代エジプト美術」「中国美術」「日本美術」「フランス絵画」「アメリカ絵画」「版画・写真」「現代美術」の7部門で構成され、東西の多種多様な芸術に触れることができる。
人気の欧州絵画では、クロード・モネの「睡蓮」「くぼ地のヒナゲシ畑」などと共に、ビンセント・ファン・ゴッホが郵便配達のルーラン夫妻を描いた2点がそろって来日した。
日本美術では、英一蝶(はなぶさ・いっちょう)の1713年の作品「涅槃図」(ねはんず)が大きな見どころ。外国人教師として来日し、日本美術を集めたアーネスト・フランシスコ・フェノロサが収集したが、高さ2・9メートル、幅1・7メートル、表具を含めると高さ約5メートルという大きさゆえに、25年ほど前に一度公開されただけだったという。今回は昨年4月から1年以上かけて入念に修復され、初めてとなる日本への里帰りを果たした。
このほか、中国美術では10メートル近い画面に9匹の龍が描き込まれた陳容の「九龍図巻」も壮観だ。
「異なる文化がお互いを理解し合うことは重要」とテイテルバウム館長。各部門のコレクションを鑑賞しながら、中国や日本の作品が西洋美術に与えた影響などについて考えてみるのも、また楽しい。
東京美術館での開催は10月9日まで。その後、神戸市立博物館、名古屋ボストン美術館へ巡回する。