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カナダ上空を飛行する第144戦闘航空団のF15Cイーグル戦闘機(写真は米空軍提供)。第144戦闘航空団はカリフォルニア州の州兵航空隊に所属、平時は州知事の指揮下にあるというのが建前だが、実態は合衆国空軍の1部隊として活用されている。この写真は、カナダ軍と米軍の合同演習で撮影された。
F15戦闘機は、F4ファントムII戦闘機の後継となる制空戦闘機として1960年代末に開発が始まった。米空軍は開発に当たり、視程外戦闘能力(パイロットの肉眼では見えない遠方のターゲットをレーダーと誘導ミサイルで攻撃できること)を持つ長距離迎撃機でありながら、格闘戦でも敵機をねじ伏せることができる高い運動性を発揮することを要求仕様に掲げた。これに応じたマクドネルダグラス、ノースアメリカン・ロックウェル、フェアチャイルド・リパブリックの3社案から、マクドネルダグラスのプランがF15として採用された。初号機は72年7月に初飛行し、初期量産型のF15A(単座)とF15B(復座)は76年1月から実戦部隊への配備が始まった。79年からは、改良型のF15C(単座)、F15D(復座)に生産が移行した。A/B型と外見上の変化はないが、C/D型は機体構造が強化され、荷重9Gまでの高機動飛行が可能になった。また、デジタル式エンジン制御システムを導入するとともに、機内に搭載する燃料タンクの容量も増加、戦闘行動半径が拡大した。なお、米空軍のF15A/B型は2009年までに全機が退役している。
F15Cは、全長19.5メートル、全幅13.1メートルで、プラット&ホイットニーF100PW220ターボファンエンジン2基を搭載、最大速力はカタログスペックでマッハ2.4(時速約2940キロ)とされる。米空軍向けのF15Cは409機が製造された。20ミリ機関砲を固定武装として備えるほか、ミサイルなどの機外兵装を最大10.7トン搭載できる。写真の機体は、両翼下に610ガロン(2309リットル)の増加燃料タンクをつるし、右翼増加タンクのパイロンにレール式ランチャーを取り付けてAIM120C中距離空対空ミサイルを1基、左翼増加タンクのパイロンにはAIM120CとAIM9X短距離空対空ミサイルを各1基搭載している。主翼の付け根で光っているのはアンチコリジョンライト(衝突防止灯)で、接近した味方機に自己位置を知らせるため赤く点滅する(2015年10月22日) 【時事通信社】