本気度がすごい BYD「ドルフィン」〔1〕

置き去り防止機能も 中国発コンパクトEV

 中国の電気自動車(EV)最大手BYDの日本発売モデル第2弾となるコンパクトEV「DOLPHIN(ドルフィン)」が9月20日、販売開始となった。BYDが今年1月31日に日本市場に投入した第1弾のSUV(スポーツ用多目的車)「ATTO3」は、EVとしての完成度の高さと優れたコストパフォーマンスで、日本にEVシフトを迫る「黒船」に例えられた。

 では、第2弾のドルフィンの実力はどうか。実車に乗ってみて見えてきたのは、基本性能の良さにとどまらず、マーケットリサーチに基づく日本向けの仕様変更や調整が入念に施されている点だ。他のメーカーが手を付けていない安全装備も搭載。これは本気でこのクラスのスタンダードを取りに来ているなという印象を受けた。(時事ドットコム編集部)

 日本向けに車高を調整

 ドルフィンは2021年8月に中国で販売を始めて以来、タイ、オーストラリア、シンガポールなどグローバルに展開。累計で約43万台を売り上げたという。

 車両サイズは、欧州車の分類でいうところの「Bセグメント」と「Cセグメント」の間に位置付けられるコンパクトサイズ。通常タイプとロングレンジの2グレードが用意されるが、いずれもフル充電で400キロ以上走れるのが特徴だ。

 日本導入に当たり、EVに関する市場調査を実施。都市部ではコンパクトEVが機械式駐車場に駐車できる点に魅力を感じる人が3割を超えていることや、2025年に東京都では新築マンションに充電設備の設置が義務化されることなどが、前向きに評価された。

 また、地方では、コンパクトEVに生活の足としての2台目需要が期待されること、その場合に求められる要素は、「運転しやすい」が6割以上を占めていることなども分かったという。

 そうしたニーズの中で、最も重要なのはクルマの寸法だが、ドルフィンは全長4290mm、全幅1770mm、全高1550mmで、ホイールベースは2700mm。日産のEV「リーフ」のボディーサイズ(全長4480mm、全幅1790mm、全高1560mm、ホイールベース2700mm)と比べると、全長は約20センチも短いのに同じ長さのホイールベースが確保されており、居住空間の広さにこだわったことが数字からも見て取れる。

 BYDジャパンによると、全高の1550mmは、日本の一般的な機械式駐車場の制限に合わせて車高を調整した結果であり、他市場では1570mmになっているという。先述の市場調査で、今後都市部のマンション居住者もコンパクトEVのニーズが十分見込めるとして、積極的に手を入れたということだろう。

 また、「生活の足としての2台目」「運転しやすい」という点についても、最小回転半径を5.2メートルに設定し、優れた小回り性能を実現。幅の狭い住宅街の道路や狭小な駐車スペースにも無理なく対応できるようになっている。

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