「私は去ります。新たな自分を探します」
12月13日、フィギュアスケート平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ(17)が、ロシアのテレビ番組で競技活動を休止すると発表。事実上の“引退宣言”として各国メディアが大きく報じたが、15日、自身のSNSで一転、「引退することは一切考えていません」と否定した。
なぜ若き女王は弱気な発言をしたのか。その理由を「勝てなくなり、自信を失ったからでしょう」と一般紙五輪担当記者は分析する。
「12月初旬のGPファイナルで最下位に終わり、ノーコメントを貫くほど大きなショックを受けていた。平昌五輪後、10センチ近く背が伸びて女性らしい体になったせいで、今季はジャンプの失敗が目立ちます」
そのGPファイナルは優勝したコストルナヤ(16)、2位のシェルバコワ(15)、3位のトルソワ(15)と今季シニアデビューしたロシアの“少女”たちが表彰台を独占。ザギトワと同じエテリ・トゥトベリーゼコーチの指導を受ける後輩だ。
「彼女たちは高難度のジャンプが武器で、特にトルソワはフリーで5本の4回転ジャンプを入れる。男子でも5本はネイサン・チェン、羽生結弦のみです。ザギトワは今季フランス杯の後、『4回転ジャンプを跳ぶためには体重を落とす必要がある』と語っていましたが、『今後はもう勝てない』と心が折れているようにも見えました」(同前)
実は彼女たちを育てたトゥトベリーゼの指導法が問題視されているのだ。
ロシア勢は選手寿命が短い……なぜか?
「彼女の指導は子供の体型で体重が軽い時期に厳しい練習を課し、ジャンプを習得させるもの。余計な肉がつくと軸がブレるし、高く跳べない。もし成長して跳べなくなっても次の若手が控えている。『ベルトコンベアー方式』『選手の使い捨て』といった批判が国内外で巻き起こっています」(スポーツ紙五輪担当記者)
15歳でソチ五輪ロシア団体金メダルを獲得したリプニツカヤもトゥトベリーゼの教え子だが、18歳で現役を引退。選手寿命が短いロシア勢を、国際スケート連盟も危惧している。
「昨夏の連盟の会議で、オランダがシニアの年齢を17歳に引き上げる提案をしました。採用されませんでしたが、支持は多かった。背景には表現が成熟していく年代の“大人”のスケーターが活躍できない状況への危機感がある。またロシア一強状態は、世界的なフィギュアへの関心の低下を招きかねません」(同前)
ザギトワはSNSで「私は常に表彰台の一番上に立ちたいし、さらにハードなトレーニングをする必要がある」と綴った。心も体も壊れぬことを祈るばかりだ。




























