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バイデン氏、「孤立主義」を警戒 ウクライナ支援に強い意志―米大統領選にらみ途中帰国・G7

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先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関連行事に参加するバイデン米大統領=13日、イタリア南部プーリア州(AFP時事)

先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関連行事に参加するバイデン米大統領=13日、イタリア南部プーリア州(AFP時事)

 【ファサーノ時事】バイデン米大統領が先進7カ国首脳会議(G7サミット)で最も腐心したのは、ロシアの侵攻が続くウクライナへ支援を続ける「力強い意志」(サリバン米大統領補佐官)を具体的に内外へ示すことだった。11月の大統領選を控え、米国内で頭をもたげる「孤立主義」の風潮をけん制する狙いがある。

バイデン氏、国際協調の正念場 ウクライナ、ガザで難局―G7

 イタリア南部プーリア州ファサーノの保養地で13日夜、バイデン氏とウクライナのゼレンスキー大統領の共同記者会見が、予定より1時間以上遅れて始まった。2人が対面で会うのは、この1週間で2回目という異例の頻度だ。

 バイデン氏は冒頭、「何度でも、何度でも、何度でも言う。私たちはウクライナと共に立ち上がる」と強調。G7でウクライナに対する500億ドル(約7兆8500億円)の融資実行の合意を主導し、同国と安全保障協定を締結したことなどを成果として誇示した。

 バイデン氏が警戒するのは、戦争の長期化で世界的に広がる「ウクライナ支援疲れ」がロシアを優位にするだけでなく、米国の孤立主義が一段と強まることだ。米議会では野党共和党が「国内の移民対策を優先させるべきだ」として、ウクライナ支援法案の可決に抵抗し、支援実施が大幅に遅れた。

 「欧州の紛争に巻き込まれない」という米国の孤立主義は、建国以来の伝統的な外交姿勢の一つとされる。第2次大戦以降は国際協調路線で世界をリードしてきたが、アフガニスタンやイラクでの戦争で疲弊し、トランプ前大統領が掲げる「米国第一主義」で大きく揺り戻された。

 バイデン氏は今回、記者団に対し「G7はかつてないほど結束している」と繰り返した。しかし、米国内では「米国が欧州を守りたいと、欧州以上に思うことはない。欧州諸国はもっと貢献できるはずだ」(保守系シンクタンクの軍事専門家マーク・モントゴメリー氏)などとする声も根強い。

 実際のところ、バイデン氏が胸を張るG7による対ウクライナ融資計画も、制度設計を先送りした上で米国が最大の拠出を用意するなど、いわば力技で「政治的合意」(メローニ伊首相)をもたらしたのが内実だ。

 バイデン氏は14日夜、2日間の日程を駆け足で終え、G7サミットを中座する形で帰国の途に就いた。翌15日にスイスで開幕するウクライナ平和サミットは欠席し、同じ日にカリフォルニア州で開かれる大統領選の資金集め会合に出席する。

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