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対日関係の安定化図る 米主導の経済包囲網を警戒―中国

配信
26日、ソウル近郊の空軍基地に到着した中国の李強首相(EPA時事)

26日、ソウル近郊の空軍基地に到着した中国の李強首相(EPA時事)

 【ソウル時事】中国の李強首相は26日の日中首脳会談を通じ、多くの懸案を抱えながらも対話を重視する姿勢を示した。米主導の経済包囲網を警戒する習近平政権は、台湾問題で日本をけん制しつつ、米国との対立長期化をにらみ、対日関係を一定程度安定させたい考えとみられる。

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 「国際政治、経済情勢は複雑な変化が起きつつあり、中日関係にもかく乱と影響をもたらしている」。李氏は岸田文雄首相との会談冒頭、中国を取り巻く状況に危機感を示し、日中の「平和共存、友好協力」を訴えた。共産党機関紙系の環球時報英語版は会談に先立ち、米国を念頭に「外的要因による干渉を防ぎ、デリスキング(リスク軽減)、デカップリング(分断)に抵抗すべきだ」と呼び掛ける専門家の意見を掲載した。

 米国が多国間で連携し先端技術の対中輸出規制を進める中、中国は東アジアの結束を強調し、包囲網の切り崩しを図りたい考えだ。国内経済の低迷が続き、日本からの投資を呼び込みたいという思惑も透ける。

 ただ、日中間には依然懸案がくすぶる。台湾問題では、頼清徳総統の就任式に30人超の日本の国会議員が出席したことに中国が反発。26日の日中首脳会談の開催は当日まで固まらず、中国側が台湾を巡る日本の反応を見極めていたとみられている。

 台湾を「核心的利益の中の核心」と位置付ける習政権は、米国と共に台湾への関与を続ける日本を強くけん制している。総統就任式を巡っては、中国側が日本の公使を呼び、台湾問題への「厳正な立場」を表明した。一方、この際の発表文では、公使と「中日韓協力の意見交換」を行ったと先に記載するなど、対話の余地を残す考えもうかがえる。

 中国は首脳会談に続き、党の対外交流を担当する高官を日本に派遣し、与野党と意見交換する見通し。会談の成果も見つつ、対話の糸口を探っていくとみられる。

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