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「動物を置いて逃げられない」 侵攻下のラファ動物園―ガザ

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パレスチナ自治区ガザ最南部ラファのダリア・ジュマアさん(本人のインスタグラムより・時事)

パレスチナ自治区ガザ最南部ラファのダリア・ジュマアさん(本人のインスタグラムより・時事)

  • パレスチナ自治区ガザ最南部ラファの動物園のライオン(ダリア・ジュマアさんのインスタグラムより・時事)

 【カイロ時事】イスラエル軍が大規模な地上侵攻を計画するパレスチナ自治区ガザ最南部ラファ。国連によるとこれまでに約60万人が避難したが、とどまる決意をした住民もいる。家族で動物園を運営する医学生ダリア・ジュマアさん(28)だ。時事通信の電話取材にジュマアさんは、次第に近づく爆撃音におびえながらも「動物たちを置いては逃げられない」と語った。

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 ジュマアさんの父は23年前にラファで念願の動物園を開園。サルやチンパンジー、ライオンやワシなど十数種の動物を飼育し、子供連れの家族を中心に親しまれてきた。

 しかし、昨年10月のイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突でイスラエルはガザ封鎖を強化。国際社会の圧力で検問所を通じた支援物資の搬入が増えた後も、食料や燃料の枯渇状態が続く。サルは飢え死にし、ヘビは凍死した。今は家族と共に少しのパンを動物と分け合っている。

 一時は親族200人以上が園内にテントを張って避難生活を送っていたが、多くは他の場所へと移り40人程度に減った。動物たちは常に緊張した様子で爆撃音がするたびにおりの中で逃げ惑っている。しかし、動物と共に避難できる場所はないのが実情だ。

 ジュマアさんは動物たちは家族同然だと語り、「生きるとしても死ぬとしても私たちは一緒だ」と覚悟を決めている。イスラエル軍の攻撃に対する恐怖と共に、国際社会への怒りが強くなっているという。「この戦争を止められるはずなのに、なぜ何もしないのか」と声を荒らげた。

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