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日米、指揮連携へ協議加速 自衛隊統合司令部、来春発足―改正法成立、「一体化」懸念も

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改正自衛隊法などが参院本会議で可決、成立し、一礼する木原稔防衛相=10日、国会内

改正自衛隊法などが参院本会議で可決、成立し、一礼する木原稔防衛相=10日、国会内

  • 【図解】日米連携のイメージ

 陸海空3自衛隊の運用を平時から束ね、米国との共同作戦の調整も担う「統合作戦司令部」創設を柱とする改正自衛隊法などが10日の参院本会議で成立した。240人体制で、来年3月発足を予定。日米両政府は指揮統制面の連携強化へ協議を加速させる。野党からは日米の過度な「一体化」が進めば自衛隊の指揮権の独立性が保てなくなるとの懸念が出ている。

「統合司令部」創設法が成立 日米連携、陸海空自を一元指揮

 木原稔防衛相は10日の記者会見で「同盟国・同志国の司令部との情報共有や運用面での協力を一元化でき、統合運用の実効性が向上する」と強調した。司令部は防衛省がある東京・市谷本村町に設置し、トップの「統合作戦司令官」は陸海空幕僚長と同格とする。陸上総隊、自衛艦隊、航空総隊などの部隊を指揮する。

 2022年に策定した安全保障関連3文書は「統合運用の実効性強化」を掲げた。常設の司令部を新設し、統合幕僚長と統合幕僚監部が担ってきた自衛隊の運用や、作戦面での対米調整の機能を移すことが決まった。

 日米共同対処が想定される反撃能力(敵基地攻撃能力)行使では、標的選定など膨大な調整が必要となる。4月の日米首脳会談では「より効果的な日米同盟の指揮統制」を実現することで一致した。

 現在、在日米軍の作戦計画立案や部隊指揮は米ハワイのインド太平洋軍司令部が担っているが、米軍は時差などの弊害をなくすため、日本国内に窓口を設ける方向で態勢の見直しを進めている。

 在日米軍司令部の権限拡大や、新たな統合任務部隊を編成して日本に司令部を置く案が議論されており、夏までに方針を固める見通し。日米は外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、連携を確認する。

 統合幕僚長は引き続き防衛相を補佐。米軍制服組トップの統合参謀本部議長と軍事戦略面での調整を担う。

 国会審議では野党から、自衛隊が米軍の指揮下に組み込まれかねないとの懸念が示された。木原氏は「自衛隊、米軍がそれぞれ独立した指揮系統に従って行動することには何ら変更はない」と繰り返し、平行線だった。

 改正法には与党のほか、立憲民主党なども賛成した。サイバー分野などの民間高度人材を好待遇で採用する「特定任期付自衛官制度」新設も盛り込まれた。

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