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プーチン氏、米社会分断狙い司会者歓迎 「二重基準」の異例インタビュー

配信
ロシアのプーチン大統領(左)と米FOXテレビ看板司会者だったタッカー・カールソン氏(AFP時事)

ロシアのプーチン大統領(左)と米FOXテレビ看板司会者だったタッカー・カールソン氏(AFP時事)

 ロシアのプーチン大統領は、米保守系FOXテレビの看板司会者だったタッカー・カールソン氏のインタビューに応じた。ウクライナ侵攻が続く中、これまで西側メディアによる取材を「真実を伝えようとする姿勢が見られない」(ペスコフ大統領報道官)として原則拒否。それを覆し「二重基準」で歓迎した背景には、11月に大統領選を控えた米社会の分断を深め、弱体化を促す狙いがあるもようだ。

ウクライナ支援「やめよ」 プーチン氏、米元司会者と異例のインタビュー

 プーチン氏が西側メディアの単独取材を受けるのは異例で、ロシアでも注目を集めた。昨年12月の記者会見では米紙ニューヨーク・タイムズに質問の機会が与えられたが、インタビューは侵攻開始後初めて。在米ロシア大使館は「カールソン氏は来館していない」と否定するが、事前の調整があったという見方が強い。

 「(他の西側メディアと)異なる立場を持っている」。ペスコフ氏は7日、カールソン氏を特別扱いした理由を説明。ロシアに融和的という評価を念頭に、カールソン氏が愛国的な米国人だと擁護した。

 プーチン政権が注目したのは、カールソン氏がX(旧ツイッター)に投稿した予告動画だけで1億回以上も再生された絶大な影響力。そして米大統領選の共和党最有力候補であるトランプ前大統領との近さだ。

 2016年米大統領選では、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏=23年8月にジェット機墜落で死亡=の出資企業が偽情報を流し、トランプ氏の勝利につながるよう工作した。ロシア寄りの政権を打ち立てるというより、米社会がトランプ氏の支持派と反対派に分断され一枚岩でなくなることが、ロシアの利益にかなうと判断したとみられる。

 米議会では共和党がウクライナ支援に難色を示し、ウクライナのゼレンスキー政権は長期化する侵攻を戦い抜けるか否かの瀬戸際に立たされている。プーチン氏はインタビューで「もし本当に戦いを止めたいのなら、(米国は)武器供与を止めよ。数週間で戦争は終わり、何らかの合意が得られるだろう」と強調。間接的な情報工作ではなく、自身の口から米社会に働き掛けた。

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