日本のホタテ「おいしい」 宮下農水相が販売支援―マレーシア
2023年10月04日20時31分
【クアラルンプール時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)との農林相会合出席のためマレーシアを訪問中の宮下一郎農林水産相は4日、クアラルンプール市内の日系小売店で日本の水産物の販売支援を行った。提供されたホタテの刺し身を試食した来店客からは「おいしい」との声が相次いだ。
店頭には宮城県産ホタテの刺し身や新潟県産米を使ったホタテずしが並び、農水相は試食用の刺し身を配って歩いた。試食した会社員のクアさん(65)は「とてもおいしい」と評価。学生のシャロンさん(23)も「新鮮でみずみずしかった」と喜んでいた。
東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受け、中国は日本産水産物を禁輸。日本は新たな輸出先として東南アジアを開拓したい考えだ。宮下農水相はあいさつで「こうしたフェアを各地でやっていき、多くの皆さんに知ってもらうことで水産物の輸出拡大につなげたい」と期待を語った。
ただクアさん、シャロンさんとも「処理水放出後も日本産水産物を食べているが、少し量は減らそうかとも考えている」と打ち明けた。輸出先の拡大には、安全性についてなお消費者への丁寧な説明が必要であることをうかがわせた。