米の支援、2カ月で途絶 対ウクライナ、議会混乱なら
2023年10月04日07時25分
【ワシントン時事】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は3日の記者会見で、米議会がウクライナ支援の予算案を可決しなければ、あと2カ月程度で支援が途絶するとの見通しを示した。バイデン米大統領は3日、日本や欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳と電話会議を開き、ウクライナ支援継続を協議した。
米議会は9月30日、難航していた10月から始まる2024年度の予算案審議を先送りし、11月半ばまでのつなぎ予算案を可決した。ただ、野党共和党の一部の反対を受け、ウクライナ支援の予算は盛り込まれなかった。
カービー氏によると、バイデン氏は首脳らとの会議で「いかなる状況であれ、米国のウクライナ支援の中断はあってはならない」との認識を示した。他の首脳から米国の支援に対する懸念は示されなかったという。
カービー氏は「外国首脳は米議会で何が起きているかを理解しており、共和党の一部強硬派だけが反対していることも知っている」と語った。会議では、弾薬や兵器の供与、復興支援、世界のエネルギーや食料の安定供給なども議題となった。