鉱物市場の分断に警鐘 不安定化懸念、脱炭素に遅れも―IMF
2023年10月03日22時49分
【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は3日公表したリポートで、米中対立を背景にした重要鉱物資源の市場の分断について、「大きな価格変動を引き起こし得る」と指摘し、市場不安定化への懸念を示した。電気自動車(EV)や太陽光パネルなどに不可欠な重要鉱物の調達に悪影響を及ぼし、「クリーンエネルギーへの移行コスト上昇や投資縮小を招く可能性がある」と強調。脱炭素化の動きが遅れかねないと警鐘を鳴らした。
リポートでは、鉱物資源は特定の国に集中しているのに加え、分断によって市場規模が小さくなるため、価格の変動率が大きくなると説明。その上で「価格変動率と不確実性の増大は、すべての国に影響を及ぼす」と警告した。