EU、キーウで外相会議 ウクライナ「支援疲れ」払拭狙う
2023年10月03日00時26分
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)とロシアの侵攻を受けるウクライナの外相会議が2日、同国の首都キーウ(キエフ)で開かれた。EUの会議にウクライナが参加する形で開催。ボレル外交安全保障上級代表(外相)は終了後の記者会見で、域外でのEU外相会議は初めてで「歴史的だ」と強調、「ウクライナに連帯と支援の強いメッセージを送る」と述べた。
侵攻が長引く中、EUが会議の開催地にキーウを選んだ背景には、東欧の加盟各国で目立つ「支援疲れ」への懸念を払拭する狙いがあったとみられる。ボレル氏は「EUは結束を保っている」と主張した。
会議には、ウクライナのゼレンスキー大統領も出席した。大統領府によると、ゼレンスキー氏は、ウクライナが勝利できるかどうかは「(EUとの)協力次第だ」と指摘。対ロ制裁などを強化することで「戦争はより迅速に終結する」との認識を示した。
ボレル氏は会見で、防衛・財政面でのウクライナ支援の継続を改めて明言した。同国のEU加盟を認めることが「安全保障上、最も強力な約束だ」とも訴えたが、実現の時期には触れなかった。