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48歳、尽きぬ向上心 チュソビチナ、息子と歩んで―アジア大会・体操女子

2023年10月02日20時30分

体操女子種目別で、跳馬の演技を終えたウズベキスタンのオクサナ・チュソビチナ=9月28日、中国・杭州

体操女子種目別で、跳馬の演技を終えたウズベキスタンのオクサナ・チュソビチナ=9月28日、中国・杭州

  • 体操女子種目別の跳馬で演技するウズベキスタンのオクサナ・チュソビチナ=9月28日、中国・杭州

 【杭州時事】杭州アジア大会の体操女子で、8度の五輪出場を誇る「レジェンド」が注目を集めた。48歳で現役を続けるウズベキスタンのオクサナ・チュソビチナ。9月28日の種目別決勝の跳馬は0.150点差で銅メダルを逃したが、中国メディアの取材に「悔やんではいない。まだ改善するところがある」と語るなど向上心は尽きない。
 旧ソ連出身。1992年バルセロナ五輪では旧ソ連合同チームの一員として五輪に初出場し、団体金メダルに貢献。そこから、現在も継続している五輪連続出場の類いまれなる記録が始まった。
 2002年に最愛の息子、アリシャー君の白血病が判明。待遇や医療環境を考え、当時活動の拠点にしていたドイツに国籍を変更した。高額な治療費をやりくりするための決断だった。
 その後はウズベキスタン代表に戻って第一線で活躍し、ゆかの高難度の技(後方伸身2回宙返り1回ひねり)には自らの名前がついた。21年の東京五輪を最後に現役を引退する意向を持っていたが、続行を決意。今後のキャリアについての質問が飛ぶと、「今は今に集中したい。だから(いつ引退するかなど)結論は出せない」ときっぱり。10~20代の選手に負けじと演技し、来夏のパリ五輪出場にも意欲を示す。出場すれば9度目の五輪になる。
 アリシャー君は病を乗り越え、現在は教師を目指して大学生活を送っているという。「息子を心配してくれた全ての人に感謝したい。私はここから前進していく」。息子と共に歩んできた競技人生は、まだまだ終わりそうにない。

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