松井秀喜さんが見た夢 「想像しなかった」大谷本塁打王―米大リーグ
2023年10月02日08時29分
米大リーグのヤンキースなどで活躍し、日本選手最多の通算175本塁打を放った松井秀喜さん(49)でさえも、本場のメジャーで本塁打王になることは「想像もつかなかった」と言う。
松井さんは7年プレーしたヤンキースやエンゼルスなどで中心打者として活躍。大リーグ10年間で20本塁打以上を5度記録したが、最多は2004年の31本にとどまった。プロ野球巨人では02年に50本をマークするなど3度の本塁打王に輝いたスラッガーも、米国移籍後は一発よりも大事な場面で打点を挙げる勝負強さを評価される打者だった。
大リーグでは日本よりも本塁打や長打率が重視される傾向にあり、華やかなアーチを見ようと球場に足を運ぶファンも多い。パワー自慢の打者が居並ぶ中でプレーした松井さんだからこそ、大谷が残した数字の大きさが分かる。21年に大谷が46本塁打を放ってタイトルを争った際に「日本人野球ファンにとって夢の世界」と話していた松井さんは、改めて「(本塁打王には)自分はかすりもしなかった。自分がプレーしてきた感じからすると、本当にすごいこと」と実感を込める。
共に日本を代表する左の強打者。右翼方向へ引っ張る本塁打が多かった松井さんは、大谷が逆方向にも飛ばせる点を高く評価してきた。「一言で言えばパワーと技術の両方が備わっている。そうじゃないと、あれだけホームランは出ない」と言い切った。 (ニューヨーク時事)