欧州最大級のガス田、採掘停止 地震が地元住民悩ます―オランダ
2023年10月02日06時24分
【ハーグAFP時事】オランダ当局は1日、欧州最大級のガス田であるフローニンゲン・ガス田での採掘を停止した。採掘作業で地震が発生するとして、地元住民らが20年以上にわたり抗議してきた。
同ガス田で採掘が始まったのは1960年代初頭。採掘による地震で住宅などにも被害が広がり、地元住民代表はAFP通信に「採掘のせいで、多くの住民が心理的な問題を抱えている」と訴える。2018年にガス田閉鎖が報じられると住民らは歓迎したが、専門家は閉鎖後も数年間は地震が続く可能性があると警告していた。
同ガス田からの採掘量はここ数年、ほぼゼロにまで減っていたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い世界的にエネルギー供給の不確実さが高まったことを受け、操業自体は継続していた。当局は厳冬に備え、今後1年間は採掘井11カ所を維持するとしている。