なお残る試合間隔の不公平 日本は恵まれた日程―ラグビーW杯
2023年10月01日16時03分
【トゥールーズ(フランス)時事】ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会で、各チームの試合間隔の違いが注目されている。1次リーグD組の日本は9月28日にサモアに勝利。この試合を日本が前戦から中10日で迎えたのに対し、サモアは中5日。ナンバー8の姫野(トヨタ)は「サモアはかなり疲れている状態でやっていた。後半は体力的に優位に立っていた部分もあった」と明かした。
W杯は2003年大会から出場20チームを4組に分け、1次リーグを各組5チームで争う形式になった。奇数チームによるリーグ戦では、平等な日程を組むことは難しい。これまでは商業的な見地から強豪チームが優遇され、長い休養が与えられるケースが多かった。15年大会では日本が初戦で優勝候補の南アフリカから歴史的勝利を挙げた後、中3日で迎えたスコットランド戦に完敗した。スコットランドは初戦だった。
改善を求める声に応え、フランス大会では全20チームに中5日以上の試合間隔が設けられた。日本は中6~10日で、自国開催だった前回大会に続いて恵まれた日程となっている。一方でサモアはチリとの初戦からアルゼンチンとの第2戦まで中5日、日本との第3戦も中5日で臨み、いずれも敗れた。日程の不公平はどうしても残る。
英紙タイムズ(電子版)は、次回27年オーストラリア大会から24チームに増える可能性があると報じた。1次リーグが6組各4チームに変更されれば、長年の課題は解消されるかもしれない。