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夢かなえ「もっと山が好きに」 キリマンジャロ登頂の小6女子―甲府

2023年10月02日07時04分

キリマンジャロの山頂付近に立つ伴野嶺さん(母直美さん提供)

キリマンジャロの山頂付近に立つ伴野嶺さん(母直美さん提供)

  • キリマンジャロ登山中の伴野嶺さん(母直美さん提供)

 「見たことのない景色を見て、もっと山が好きになった」。9月に11歳でアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(タンザニア、5895メートル)に登頂した甲府市の小学6年伴野嶺さん(12)が取材に応じ、「憧れの山」に挑んだ数日間を振り返った。

小6伴野嶺さん、キリマンジャロへ 地元企業など協力「憧れの山」挑む

 登山は母直美さん(49)やガイドが同行し、現地時間の9月3日に開始。6日深夜、頂上に向けて出発し、ヘッドライトの明かりを頼りに「夢に近づく一歩だ」と思いながら歩を進めたという。7日朝に山頂に立つと、「雲海が大きくて、見たことのない景色だった。うれしい気持ちがじわじわ広がった」。
 山頂の氷河は温暖化などで縮小しているとされる。「大きくて立体的だけど、思ったより少なくてさみしかった。キリマンジャロは『白く輝く山』の意味というが、山肌の黒さが印象に残った」と振り返った。
 嶺さんは4歳で本格的に登山を始め、保育園児だった6歳で「山梨百名山」を制覇した。キリマンジャロへの憧れはその頃から口にしており、小学校生活の集大成としてチャレンジを決めた。
 ただ、母娘二人暮らしの生活に余裕はなく、クラウドファンディングや地元企業の支援を得て挑戦が実現した。娘の夢をかなえようと奔走した直美さんは11歳で母親を亡くしており、「挑戦を通じて、目標に向けて頑張ることや、自分で考えて動くことを娘に知ってほしかった」と語る。
 山頂では支援企業名などを記した旗を掲げた。嶺さんは「皆さんの言葉が支えになった。心からありがとうと伝えたい」と話した。
 以前から青年海外協力隊に関心があったといい、麓の村ではホームステイも経験した。「将来は環境や人のためになる仕事がしたい」と力を込めた。

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