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ロシア寄り左派第1党 ウクライナ支援暗雲、連立協議へ―スロバキア総選挙

2023年10月01日22時08分

9月30日、ブラチスラバの選対本部で支持者に語り掛ける「プログレッシブ・スロバキア(PS)」のシメチカ党首(AFP時事)

9月30日、ブラチスラバの選対本部で支持者に語り掛ける「プログレッシブ・スロバキア(PS)」のシメチカ党首(AFP時事)

  • 1日、スロバキアの首都ブラチスラバの左派「スメル(道標)」党本部で党員らに囲まれるフィツォ元首相(左から2人目)(AFP時事)

 【ベルリン時事】スロバキアで9月30日、国民議会(一院制、定数150)選挙が行われ、開票率99%超の段階で、ウクライナ侵攻を続けるロシア寄りの主張を掲げた左派「スメル(道標)」が22.9%を得票し、第1党の座を確実にした。スメルを率いるフィツォ元首相が復権すれば、スロバキアが加盟する欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)でのウクライナ支援の議論に混乱をもたらしそうだ。

穀物紛争、緩和の兆しも スロバキアと協力合意―ウクライナ

 スロバキアはこれまで、いち早く旧ソ連製戦闘機「ミグ29」を供与するなどウクライナを強力に支えてきた。これに対しフィツォ氏は、ウクライナへの武器供与が紛争の長期化につながっているとして、「政権を取れば武器や弾薬はもう送らない」と主張してきた。現地メディアによると、開票結果を受けた10月1日の会見でも「われわれの立場は変わっていない」と述べた。
 ただ、スメルが議会で過半数を得るためには、複数政党との協力が必要で、連立交渉は難航する可能性がある。フィツォ氏は、少なくとも数週間を要するとの見通しを示した。スメルを離党したペレグリニ元首相が立ち上げた中道左派「声」が得票率14.7%で3位につけており、協議の鍵を握る。
 ウクライナ支援の継続を訴えた親EUの中道リベラル「プログレッシブ・スロバキア(PS)」は伸び悩み、得票率18%弱で2位。スロバキアとウクライナの間では同国産穀物の受け入れを巡って不和も生じており、物価高などに不満を抱く有権者の票がスメルに集中したもようだ。

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