重ねた美しい演技 日本、雪辱へ好発進―世界体操
2023年09月30日22時02分
地元のベルギーに送られる大歓声にのまれることなく、日本男子は美しい演技を重ねた。最終種目のあん馬を終えると、全員に安堵(あんど)の笑み。昨年大会銅メダルの英国に4点以上の大差を付け、エースの橋本は「みんないい演技ができて、すごくいいスタートが切れた」と喜んだ。
冒頭のつり輪は4人とも着地を決め、続く跳馬は期待の南がやや着地を乱したが残りのメンバーでカバーした。橋本は鉄棒で大技「リューキン」を雄大に決めてチームを鼓舞。千葉と、補欠から急きょ繰り上がった杉本の新顔2人も力を出し切り、新生「体操ニッポン」が一丸となった。
昨年の大会は予選をトップ通過しながら決勝でミスを重ね、銀メダルに甘んじた。ライバルで昨年王者の中国は自国開催の杭州アジア大会を優先し、2021年大会の個人総合を制した張博恒ら一線級が不在。それだけに、今回は何としても頂点に立ちたい。
決勝へ向けて、主将の萱は「強気で演技したい」と決意を込め、橋本は「団体金を取る」と宣言した。 (アントワープ時事)