中日に希望の光 根尾、収穫の2登板―プロ野球
2023年09月30日22時27分
低迷する中日にとって、数少ない希望の光だろう。中日の根尾が、今季2度目で通算3度目の先発登板を6回1失点で乗り切った。5四球を与えたが、「チームとして勝てたので、しっかり反省してオフに改善したい」。充実感が漂った。
140キロ台後半の直球とフォークが生きた。一回1死一、二塁。岡本和を外角低めの直球で遊ゴロ併殺に仕留めた。六回2死満塁では吉川をフォークで一ゴロに。「真っすぐで押すだけじゃなく、変化球も使えた」と手応えは十分だった。
世代のスターとして大阪桐蔭高で投打に活躍し、ドラフト1位で2019年に内野手として入団。ところが打撃に苦しみ、昨季途中から投手に転向した。「過去に野手から投手になった例は(ほとんど)ないと聞く。でも僕は僕」と胸に刻み、経験を積んできた。
前回18日の広島戦に続き、プロ初勝利はお預け。それでも決勝ソロの石橋、プロ1勝目を挙げた育成出身の新人松山と、同学年の3人が躍動して最下位から脱出。根尾が「もっともっと勝てる投手になりたい」と言ったように、今のチームには芽吹く力が必要だ。