「ステマ」、1日から規制 インフルエンサーは対象外
2023年10月01日00時17分
口コミを装い商品やサービスを宣伝する「ステルスマーケティング」(ステマ)の規制が1日、始まった。企業などが依頼した宣伝にもかかわらず、その旨を明記しないなど広告と分からないケースは景品表示法違反(不当表示)となる。処分対象は広告主で、実際にSNSなどで宣伝を担う「インフルエンサー」ら投稿者は含まれない。
消費者は、広告には誇張が含まれる可能性を考えて商品を選択するが、ステマは投稿者の感想にも見えるため判断しづらい。専門家らが消費行動をゆがめる行為として問題視し、規制を求めていた。
消費者庁が定めた運用基準では、インフルエンサーら第三者が企業から依頼された広告だと明かさずに、商品の「感想」を投稿するケースなどが該当するとされた。明確な依頼や指示がなくても、企業側からインフルエンサーに提供された報酬などによってはステマと判断されることもある。
一方、商品が無償提供されるなどしても、内容が投稿者の自主的な意思に基づけば規制の対象外となる。「PR」「提供を受けた」と明記するなど広告と認識できる投稿もステマに当たらない。