トランプ政権の35日間が最長 過去の米政府閉鎖
2023年10月01日07時12分
【ワシントン時事】米政府機関の一部閉鎖は近年、議会での党派対立の深刻化にあわせ、エスカレートするようになった。特に党派色の強い懸案で予算案審議はこじれ、1990年以降では計3回、10日以上の閉鎖を余儀なくされた。議会調査局によると、最長はトランプ政権(共和党)時の閉鎖で、35日間に及んだ。
トランプ政権下での閉鎖は、18年12月から翌年1月にかけて起きた。トランプ氏がこだわったメキシコ国境の壁建設費を巡る対立が背景だった。ただ、本予算の一部は成立しており、全面的な閉鎖とはならなかった。
95年12月から翌年1月にかけての閉鎖は21日間に達した。当時は財政健全化が大きな政治的テーマで、クリントン政権(民主党)と上下両院を制していた共和党が歳出規模で合意できず、予算切れを余儀なくされた。
13年10月の政府閉鎖は16日間。オバマ政権(民主党)の医療保険制度改革(オバマケア)を巡って紛糾した。
政府閉鎖の経済的な影響は「期間と規模次第」(議会調査局)。閉鎖が終われば、自宅待機の政府職員には未払い給与が支払われるなど、政府関連の消費支出は回復するとみられる。13年の閉鎖は、直接的には同年10~12月期の実質GDP(国内総生産)伸び率を0.3%押し下げたと推計されている。