偽マイクロソフト警告に注意 ネットバンキング手口増加―消費者庁
2023年09月30日13時31分
パソコンでウェブサイトを閲覧中、偽のマイクロソフトのロゴと警告文が突然表示され、金銭をだまし取られる被害が相次いでいる。消費者庁によると、2021~23年に報告された被害額は約4億5000万円に上る。最近はパソコンを遠隔操作し、インターネットバンキングで多額の送金をさせる手口も確認されており、同庁が注意を呼び掛けている。
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具体的な事例では、パソコンの画面上に突然警告音とともに、「セキュリティー上の理由からブロックされています」といった偽の警告文と問い合わせ先が表示される。
電話をかけるとマイクロソフトの社員などと名乗る人物が出て、パソコンを遠隔操作できるよう誘導。ウイルス駆除のサポート費用としてネットバンキングなどでの支払いを要求し、送金の際に遠隔操作で金額の桁を増やして数百万円を振り込ませることもあるという。
こうした手口は「サポート詐欺」と呼ばれ、1件当たりの被害額は21~23年に平均約24万円だったが、ネットバンキングを利用したケースでは約57万円だった。消費者庁は偽の警告文が出てもブラウザー(閲覧ソフト)を終了するか再起動し、絶対に表示された番号に電話をかけないよう注意喚起している。