広中、悔しい銀メダル 後半の粘りには及第点―アジア大会・陸上
2023年09月29日23時14分
広中は蒸し暑い過酷な環境の女子1万メートルで、2位と踏ん張った。2021年東京五輪、8月の世界選手権の同種目で7位に入賞した実力者は「金メダルまで届かなかった悔しさは正直ある」と胸の内を明かした。
前半はバーレーン選手2人と先頭集団を形成して2、3番手でレースを進めた。想定以上に給水が必要になり、後半にバーレーン選手1人が倒れるアクシデントもある中、「ラスト5000(メートル)で、自分の中では動きが良くなっていった」。意識した後半の粘りには及第点を与えた。
5000メートルとの2種目に出場した世界選手権の後、米コロラド州ボルダーで高地合宿。なかなかスピードが戻らず、中国入りしてからようやくかみ合ったという。それでも陸上選手団の女子主将を務める22歳は、最低限の結果を残した。
日本郵政グループの高橋昌彦監督が将来を考え、「やれることは4割ぐらい残している」と期待する逸材。中3日で5000メートルに臨む。「金ではなく君が代が聞けないのがすごく悔しいが、また5000にお預けと言いたい」と明るく前を向いた。 (時事)