有原、臆さず１０勝目　２位死守に貢献―プロ野球・ソフトバンク

　重圧がかかるマウンドでも、臆することなく腕を振った。ソフトバンクの有原が、８回無失点で１点差勝利に貢献。「内容よりも勝つことに集中していた」。自身４年ぶりの１０勝に到達しても、お立ち台ではクールな表情を崩さなかった。
　課題の立ち上がりは１５０キロに迫る速球で押して３人で終わらせ、波に乗った。五回、先頭にこの日初の安打となる二塁打を許したが、後続を抑えて三塁を踏ませない。「落ちるボールが良かった。三振もいつもより多く取れた」。今季２番目に多い９三振を奪い、２安打のみに封じた。
　２０２１年から挑戦した米大リーグでは思うような成績を残せなかったが、米国で磨いた小さく動く球が武器に。日本球界に戻った今季は開幕ローテーションから漏れるも、今では先発陣の中心的存在になった。藤本監督は「チームに欠かせない投手」と最敬礼する。
　２位を死守したいチームに、貴重な白星をもたらした。「大事な試合だったので、１０勝よりもチームが勝てたことがうれしい」。クライマックスシリーズ（ＣＳ）進出と本拠地開催へ、一歩前進した。