王者蹴落とし初Ｖへ前進　神戸、空中戦で勝負―Ｊリーグ

　勝ち点１差でぶつかった神戸と横浜Ｍによる首位攻防戦。「僕たちの１２０％を出さないと勝てない。たとえ筋肉が切れてもチームのために最後まで走り続けようと思った」とは２点に絡んだ武藤。神戸がホームで敗れた借りを敵地で返し、初優勝への歩みを進めた。

神戸が逃げ切る　Ｊリーグ・横浜Ｍ―神戸

　空中戦から前半に２ゴール。狙いは徹底していた。「相手の両サイドバックの所は、空中戦で勝てたり、数的優位をつくれたりすることは、共通理解として持っていた」と酒井。先制点は大迫が頭で競り勝った流れから武藤がＰＫを誘発。４３分の追加点も武藤がＣＫを高い打点で仕留めた。
　前回４月の対戦では、２点リードしながら、２―３で逆転負けした苦い記憶がある。「この大一番で最後まで走り抜かないのは後悔する。死に物狂いでみんなに走ってもらった」と吉田監督。ＧＫ前川は好守で救い、全員が体を張って反撃をはね返した。
　前年王者の横浜Ｍを蹴落とし、独走態勢に入れるか。残りは５試合。約３週間の中断を挟んだ後は、鹿島、浦和、名古屋と上位との対戦が控える。「終わってみないと分からない。自分たち次第だと思う」と気持ちを入れ直したのは大迫。真価の問われる戦いが続く。