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中国国防相、動静不明1カ月 習政権で相次ぐ異例人事

2023年09月29日07時09分

中国の李尚福国防相=6月4日、シンガポール(AFP時事)

中国の李尚福国防相=6月4日、シンガポール(AFP時事)

 【北京時事】中国の李尚福国防相の動静が途絶えて29日で1カ月。軍の装備品に絡む不正で調査を受け、失脚したという見方が強まっているが、中国政府は公式の説明を避け続けている。習近平政権は外相だった秦剛氏を7月に解任しており、不透明な人事が相次ぐ異例の事態となっている。

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 李氏の公式動静は、8月29日に北京で開かれた中国・アフリカ平和安全フォーラムへの出席を最後に途絶えている。李氏は2017~22年に中央軍事委員会の装備発展部長を務めており、装備品の調達について、何らかの調査を受けているもようだ。
 一方、中国国防省報道官は28日の記者会見で、安全保障に関する恒例の国際フォーラムを10月29~31日に北京で開くと発表した。フォーラムには例年、各国の防衛担当相や軍幹部らが招待され、中国国防相が演説するが、李氏の出席については触れられていない。
 習政権では最近、汚職疑惑が報じられたロケット軍で司令官らが突然交代。外相だった秦剛氏も、1カ月の動静不明の後に解任が発表されたが、理由や所在は不明のままだ。米紙は秦氏に関し、米国で子供が生まれたことを共産党政権が問題視していると報じたが、中国外務省報道官は「状況を把握していない」「外交問題ではない」などと確認を避けている。
 秦氏の解任は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が会議を開き、決定した。李氏も同様の手続きが取られるとみられ、後任には中央軍事委メンバーの劉振立氏らの名前が挙がっている。

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