自慢のパワーさく裂　細川、３度目の１試合２発―プロ野球・中日

　自慢のパワーで、甲子園を埋めた阪神ファンにため息をつかせた。中日の細川が今季３度目の１試合２本塁打を放った。
　一回は１死一塁から速球を完璧に捉え、左中間へ先制２ラン。１点差に迫られて迎えた五回は、２死一塁から初球の速球をバックスクリーン左へ。当たったのはバットの先だったが、しっかり振り抜いてスタンドまで運んだ。「自分の打撃ができてよかった」
　本塁打は１３日の古巣ＤｅＮＡ戦以来。しばらくバットが湿っており、「いい時の形に近づけようと、いろんなところを見直した」。和田打撃コーチの助言も受けながら、修正に努めた成果が出た。現役ドラフトで移籍し、長距離打者としての潜在能力が開花。７年目で初めて年間の規定打席に到達し、２０本塁打も超えた転機のシーズンを、尻すぼみで終わらせないことに価値がある。
　来季以降のさらなる飛躍も楽しみだが、「１本でも多く打って勝利に貢献したい」と本人が見据えるのは目の前の一戦。最下位脱出のため、残り４試合も全力を尽くす。