袴田さん再審、来月２７日　３者協議で決定―静岡地裁

　１９６６年に静岡県でみそ製造会社専務一家４人が殺害された事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん（８７）の再審公判に向けた３者協議が２７日、静岡地裁（国井恒志裁判長）であり、初公判の期日が１０月２７日に決まった。袴田さんの弁護団が協議終了後、明らかにした。

「長期化もくろんでいない」　袴田さん有罪立証方針で―静岡地検

　弁護団によると、３者とも年度内の１２回分の審理について合意。年内に確定審と再審請求審での証拠について調べた上で、年明けから証人尋問を行う予定という。弁護団は袴田さんの出廷は難しいと主張しており、来月までに裁判所に資料を提出する方針。
　姉のひで子さんは「裁判がもう半年で終わると思うと一安心です。絶対無罪だと思ってます」と笑顔を見せた。
　検察側は再審請求審で争点となった事件の約１年２カ月後にみそ工場のタンクから見つかった「５点の衣類」について、改めて袴田さんが犯行時に着用していたものだとして、再審公判で有罪立証する方針を明らかにしている。