小野、今季限りで引退　４４歳、Ｗ杯３大会連続出場―Ｊ１札幌

　サッカー元日本代表でワールドカップ（Ｗ杯）に３大会連続で出場し、Ｊ１札幌に所属するＭＦ小野伸二が２７日、自身のＳＮＳで今季限りでの現役引退を発表した。この日が４４歳の誕生日の小野は、ＳＮＳとクラブを通じ「サッカーと出会い３９年間もの間、僕の相棒として戦ってくれた『足』がそろそろ休ませてくれと言うので、今シーズンを最後に選手としての歩みを止めることを決めた」とコメントした。

けがに泣いた天才　欧州も認めた才能―サッカー小野引退

　小野は卓越した技術と意表を突くパスを持ち味に、国内外で長年活躍。Ｗ杯に１９９８年フランス大会から２００６年ドイツ大会まで３大会連続で出場し、１８歳でのフランス大会出場は現在もＷ杯における日本代表の最年少記録になっている。才能豊かな選手が集まった「黄金世代」の中心的存在で「天才」と称され、９９年世界ユース選手権（現Ｕ２０Ｗ杯）で準優勝した。
　静岡県沼津市出身で、静岡・清水商高（現清水桜が丘高）から９８年に浦和入り。０１年にフェイエノールト（オランダ）に移籍し主力としてプレーした。その後もけがに苦しみながらも、０６年に浦和に復帰し、ボーフム（ドイツ）、清水などに在籍した。
　Ｊ１通算２０６試合に出場して２９得点。日本代表では国際Ａマッチ５６試合で６得点。　
　
　◇小野伸二の略歴
　小野伸二（おの・しんじ）　静岡・清水商高（現清水桜が丘高）から９８年、浦和に入団し新人王に輝く。同年のＷ杯フランス大会出場。９９年世界ユース選手権（現Ｕ２０Ｗ杯）で準優勝。０１年夏、フェイエノールト（オランダ）に移籍し、ドイツ、オーストラリアでもプレー。１４年札幌に加入し、琉球を経て２１年に復帰した。Ｗ杯は０２、０６年も出場。国際Ａマッチ５６試合出場で６得点。Ｊ１通算２０６試合に出場し２９得点。１７５センチ、７４キロ。４４歳。静岡県出身。