核ごみ処分、調査受け入れず 観光、水産への風評懸念―「分断深めたくない」・長崎県対馬市長
2023年09月27日18時37分
長崎県対馬市の比田勝尚喜市長は27日の市議会本会議で、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた「文献調査」について、受け入れない意向を表明した。市長は「市民の合意形成が十分でないと判断している。観光業、水産業などへの風評被害が少なからず発生すると考えられる」と述べた。
処分場選び、難しさ浮き彫り 政府の責任、一段と重く―核のごみ
対馬市議会は先に、調査受け入れを求める地元建設業界の請願を賛成多数で採択。一方、基幹産業の水産業を中心に懸念も根強く、市長は本会議後の記者会見で、「これ以上、市民の分断を深めたくない」と強調した。