市民襲撃、改めて関与否定 工藤会トップ「聞いたことない」―福岡高裁
2023年09月27日17時15分
特定危険指定暴力団「工藤会」(北九州市)による4件の市民襲撃事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われ、一審で死刑とされた同会トップの野村悟(76)、無期懲役とされたナンバー2の田上不美夫(67)両被告の控訴審第2回公判が27日、福岡高裁(市川太志裁判長)であった。野村被告は被告人質問で「指示したことはない」と述べ、事件への関与を改めて否定した。
工藤会トップ、改めて無罪主張 ナンバー2は一部関与認める―福岡高裁
野村被告は13日の控訴審第1回公判で、一審に続き全面無罪を主張。一方、田上被告側は2事件について独断で指示したと一転関与を認めていた。
田上被告は、女性看護師と男性歯科医が襲撃された事件について「(自分が)傷つけるよう指示した」と述べた。看護師襲撃を指示した理由を問われると、「(野村被告が)ばかにされ、許せないという気持ちからだった」と答えた。
野村被告は全ての事件に関し、「襲撃について聞いたこともない」と関与を否定。一方で、「市民の皆さんに心配をかけ申し訳ないという気持ちだ」と述べた。