元運転手に禁錮2年6月 観光バス横転事故―静岡地裁支部
2023年09月26日16時52分
静岡県小山町の県道で昨年10月、観光バスが横転し乗客1人が死亡、28人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)罪に問われた元運転手野口祐太被告(27)の判決が26日、静岡地裁沼津支部であった。野沢晃一裁判官は「結果は重大」として禁錮2年6月(求刑禁錮4年6月)を言い渡した。同被告は起訴内容を認めていた。
野沢裁判官は、野口被告が下り坂でフットブレーキを多用することでブレーキが利きにくくなる「フェード現象」を生じさせ、事故の原因になったと指摘。「多くの命を預かる立場にありながら、注意事項を守らず事故を起こした。過失の程度は重い」と述べた。
その上で、「被害者の数が多く、腕や指の切断など重い傷害を負った者が複数おり、結果は非常に重大だ」として、実刑が相当と判断した。