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畑中ジュニア、世界戦へ前進 元王者の父追う建人―ボクシング

2023年09月26日16時13分

WBOアジア・パシフィック・フライ級王座決定戦12回戦で宝珠山晃(左)を攻める畑中建人=9日、愛知・名古屋国際会議場

WBOアジア・パシフィック・フライ級王座決定戦12回戦で宝珠山晃(左)を攻める畑中建人=9日、愛知・名古屋国際会議場

  • WBOアジア・パシフィック・フライ級王座決定戦12回戦。宝珠山晃との試合に臨む畑中建人(左)。右は父の畑中清詞氏=9日、愛知・名古屋国際会議場

 世界ボクシング評議会(WBC)スーパーバンタム級元王者の畑中清詞氏(56)を父に持つ建人(25)=畑中=が9日、名古屋市内で行われた世界ボクシング機構(WBO)アジア・パシフィック・フライ級王座決定戦12回戦で勝利した。これでWBO世界ランキング15位に入り、日本人初の親子での世界王者という夢へ前進した。

〔写真特集〕「世界」を獲ったボクサー

 宝珠山晃(三迫)との無敗同士の対決は大熱戦に。建人は1回にダウンを奪ったが、その後は相手の近距離での連打などに苦しんだ。左目下を腫らしながら、攻撃の手は最後まで緩めず、3―0の判定勝ち。2016年のプロデビューからの連勝を15に伸ばし、「(地元)名古屋の応援があったから勝てた」と涙を浮かべた。
 中学生の時に競技を始め、18年にWBCユース王者になるなど順調に歩んできた。今回は世界戦実現に向けたヤマ場と捉え、猛練習に励んだ。フィリピンや東京に赴き、2カ月で約100ラウンドのスパーリングを実行。岐阜県下呂市で行った高地合宿では、100メートルを100本走るメニューなどでスタミナを養った。「これで負けたらしょうがない、と思うくらいやった」
 7月には第1子の女児が誕生。「世界王者にならないと食わせていけない」。父としての責任感も原動力となった。
 今回の勝利で世界戦挑戦が近づいた形だが、会長でもある清詞氏は「こんなんで世界とは言えない。力がついてから」と厳しい。防御の技術が足りなかったり、試合中に冷静さを失ったりと課題は多い。今後は防衛戦などで経験を積む方針の建人は「一歩ずつ階段を上っていく」と、地道に取り組む姿勢を強調した。

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