新戦力、デビュー心待ち 逸材や「黄金世代」―世界体操の見どころ(1)
2023年09月26日08時19分
体操の世界選手権(30日開幕、ベルギー・アントワープ)に臨む日本代表には期待の新戦力がいる。男子は三輪哲平と千葉健太(ともにセントラルスポーツ)、女子は岸里奈(戸田市スポーツセンター)が世界デビューを心待ちにしている。
三輪は4月の全日本個人総合選手権で昨年の世界王者、橋本大輝(順大)を抑えて予選を1位で通過。橋本が「潜在能力は計り知れないくらいすごい」と認める逸材は、課題だった安定感を身につけて代表入り。技の質は高く、「調子は上がっている」と最終調整にも余念がない。
千葉は2016年リオデジャネイロ五輪団体総合金メダルの白井健三さんや、21年東京五輪代表で今回も代表の萱和磨(セントラルスポーツ)と同じ「黄金世代」の27歳。これまで同世代の活躍には悔しさも感じてきた。世界選手権の本番を想定した今月の試技会では、跳馬以外の5種目を任されるなどチームから信頼されており、「つり輪とあん馬が特に大事」と責任感を口にした。
団体の日本女子は、来年のパリ五輪出場枠が懸かる。昨年の世界選手権種目別平均台を制した渡部葉月(筑波大)がけがで代表を外れる不運があっただけに、地力が高い岸への期待は大きい。得意のゆかはH難度の大技「後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり(シリバス)」を持つ。「世界でどのくらい通用するか楽しみ」と気持ちを高ぶらせている。