闘志燃やす万能レメキ 代表候補から生き残り―ラグビーW杯
2023年09月25日15時41分
ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会で、日本の経験豊かな万能バックスが2大会連続の8強入りへ闘志を燃やしている。イングランドとの1次リーグD組第2戦で、負傷者の穴を埋めて途中出場したレメキ(東葛)。28日(日本時間29日)のサモア戦に向け「倒さないとね」と意気込む。
大会前の6試合はメンバー外だったが、チリとの初戦で途中出場。イングランド戦でも控えに名を連ね「準備はできていた」。前半7分、FBマシレワに代わって急きょグラウンドへ。キックを何度も繰り出す相手の思惑を「全部予想していた」と冷静に処理し続けた。走り回っても「きつい練習をやって、こういう試合をするのは楽しい」。34歳ながら、体力勝負も望むところだった。
ニュージーランド出身。日本のチームを渡り歩き、2016年に初キャップを獲得した。前回W杯は4試合に出場。年齢も重ね、今大会の出場は「さすがに終わり」と諦めかけていた。しかし、スピード自慢のWTBでありながら、リーグワンではSOとしても出場するなど複数ポジションをこなせる器用さが評価された。「(リーグワンで)いいパフォーマンスを毎週出せば、また呼ばれるかも」と挑戦する気持ちがよみがえった。
大会直前までの位置付けは代表候補だった。6月からの強化合宿では首脳陣から「(参加は)最初の3日間だけ」と言われた中で生き残り、W杯メンバーに滑り込んだ。チャンスを与えてくれたジョセフ・ヘッドコーチはW杯後に退任する。「最後は笑顔で終わりたい。(目標は)4強以上」。強い決意を胸に刻んでいる。(トゥールーズ時事)