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インボイス開始へ進む準備 税務署、相次ぎ説明会―個人タクシーにステッカー

2023年09月25日13時31分

板橋税務署で開かれたインボイス制度の説明会=20日午後、東京都板橋区

板橋税務署で開かれたインボイス制度の説明会=20日午後、東京都板橋区

  • 個人タクシーの業界団体が作成したインボイス対応ステッカー=20日午後、東京都中野区

 インボイス(適格請求書)制度が10月1日から始まるのを控え、事業者や税務当局は準備を急いでいる。国税庁は全国の税務署で、対応に迷う事業者ら向けに説明会を相次いで開催。個人タクシー業界はインボイス対応可能を示すステッカーを用意したほか、住宅メーカーの業界団体は、インボイス発行の登録をしていない消費税の免税事業者を不当に取り扱わないよう、会員企業に求めた。

決断迫られる免税事業者 インボイス、10月導入目前―ニュースQ&A

 消費税の適用税率や税額を示したインボイスは税務署に登録した事業者のみ交付できる。登録はあくまで任意。年間売上高が1000万円以下の小規模事業者は、消費税の納税義務のない免税事業者のままでいることも可能だが、取引する上で不利益を被ることが懸念されている。
 20日に板橋税務署(東京都板橋区)で開かれた事業者向けの説明会には、約20人が参加。事業者が消費税を納める際、商品などを仕入れたときに支払った消費税分を差し引くことができる「仕入れ税額控除」の仕組みや、インボイスへの記載事項などについて、職員が資料を用いて解説した。
 参加した美容業を営む40代の女性は「自分自身でもともと勉強していたこともあり、制度への理解はある程度深まった」と語った。一方、システム開発に携わる免税事業者の60代男性は「制度に登録する場合としない場合のメリット、デメリットが分かりづらい」とこぼした。
 個人タクシーの業界団体は、乗客が車両を見ただけでインボイスが発行できることを分かってもらうため、「インボイスOK!」と書かれたステッカーを作成した。仕事で使ったタクシーの料金にかかった消費税を仕入れ税額控除の対象とするには、乗客が料金を支払う際に、原則インボイスを受け取る必要がある。
 東京都個人タクシー協同組合の水野智文副理事長は「(運転手が登録しないことで)利用客が仕入れ税額控除をできないのでは迷惑がかかる。法人タクシーとの競争に負けてしまっては意味がない」と話す。同組合には約5500人が所属しており、ほぼ全員がインボイス制度に登録申請済みだ。
 住宅業界では、個人事業主、いわゆる「一人親方」の大半が免税事業者。住宅メーカーで構成する住宅生産団体連合会は5月、元請けが発注先に対して「(インボイス)登録の強要はしない」「登録しないことを理由に発注取りやめをしない」とする指針を示し、会員企業に行動を促した。課税事業者への転換に伴う収入の減少や経費処理などの負担増で、一人親方が廃業に追い込まれるのを防ぐなどの狙いがある。

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