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メタバースでサイバー犯罪対策 全国初、啓発動画を視聴―25日から・警視庁

2023年09月25日07時04分

メタバース上に設置される警視庁の広報啓発スペースのイメージ(同庁提供)

メタバース上に設置される警視庁の広報啓発スペースのイメージ(同庁提供)

 警視庁は全国初の取り組みとして、インターネット上の仮想空間「メタバース」に専用スペースを設置し、サイバー犯罪対策の広報啓発を強化する。大日本印刷などが運営する「バーチャル秋葉原」の中で25日から広報活動を始める予定で、利用者は動画などでサイバー犯罪について気軽に学ぶことができる。

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 利用は無料で、事前登録の必要もなく、公式サイトなどからアクセスできる。メタバース空間内は東京・秋葉原の電気街が再現されており、その一角に警視庁の啓発スペースが設置される。
 利用者はアバター(分身)を操作し、空間内で動画を視聴する。動画は偽サイトに誘導して個人情報を盗み取る「フィッシング」について、詳しい手口と対策をお笑い芸人が漫才で解説する内容など10本以上あり、自由に選べる。
 長さ2~3分で、1本視聴するとメタバース内で使えるコインが手に入り、これを使って警察車両などの特典画像がダウンロードできる。
 警視庁サイバーセキュリティ対策本部によると、同庁は昨年、大日本印刷とサイバーセキュリティーに関する協定を締結し、メタバース活用の検討を進めてきた。来年にはバーチャル秋葉原を活用し、民間企業と共同で、サイバー攻撃を想定したシステム復旧訓練を予定している。現実世界では停止させるのが困難なシステムも、メタバース上であれば復旧までの流れを容易にシミュレーションできるという。
 同本部の担当者は「サイバーセキュリティーの仕組みをリアルに体感してもらえる。若者への啓発のほか、実際にトラブルが起きた時の流れも確認しやすくなる」と語った。

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