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医長昇任前後に接触か 贈賄企業、販路拡大を画策―がん研究センター汚職・警視庁

2023年09月24日07時18分

 国立がん研究センター東病院の医療機器納入を巡る汚職事件で、収賄容疑で逮捕された医師の橋本裕輔容疑者(47)が肝胆膵(すい)内科医長に就任した2019年春ごろ、贈賄側の医療機器メーカー「ゼオンメディカル」が同容疑者に接触し営業活動を始めたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。

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 それまで面識はなかったといい、警視庁捜査2課は、医長としての影響力に期待し、販路拡大や実績作りを試みたとみて調べる。
 橋本容疑者は13年、東病院に非常勤医師として勤務するようになった。15年には肝胆膵内科の常勤医師となり、19年4月に医長に昇任した。
 捜査関係者によると、ゼオン社は同年春ごろ、橋本容疑者に接触し、医療機器「ステント」の売り込みを始めた。同社製品は血管用より販路が狭い胆管用だったため、胆管の内視鏡手術に実績がある同容疑者に狙いを絞った可能性があるという。
 同院では橋本容疑者の医長就任後、他社製品もある中で、ゼオン社の製品が使われるようになり、使用率は5割超に上った。21年7月の医長退任後は1~2割に低下した。
 橋本容疑者は21年、ステントの使用感や有効性の調査に協力したことへの謝礼を装い、ゼオン社から現金約170万円を受け取ったとして逮捕された。同社製品を優先的に使用する見返りだったとみられ、前年にも百数十万円を受領したことが判明している。

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