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ウクライナ支援継続、正念場に 米、冷淡さ交じる対応―ゼレンスキー氏が2度目の訪問

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21日、ワシントンで会談するウクライナのゼレンスキー大統領(左)とバイデン米大統領(EPA時事)

21日、ワシントンで会談するウクライナのゼレンスキー大統領(左)とバイデン米大統領(EPA時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は21日、首都ワシントンを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、軍事支援の継続を確約した。だが、米政府や議会の対応はどこか冷淡さが入り交じったものに。ロシアによる侵攻開始から24日で1年7カ月となり、反転攻勢が重要局面に差し掛かる中、ウクライナは継続的な支援確保に向け正念場を迎えつつある。

バイデン米大統領、支援継続を約束 追加で480億円規模表明―ウクライナと首脳会談

 昨年12月、侵攻開始後初の外国訪問先に米国を選んだゼレンスキー氏を、バイデン政権は手厚く歓迎。ウクライナが要望していた地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」の供与を表明した。連邦議会も上下両院合同会議での演説の機会をゼレンスキー氏に与え、与野党双方の議員が満場の拍手で出迎えた。

 それから約9カ月。再び訪米したゼレンスキー氏に対し、バイデン氏は「われわれはあなた方と共にあり続ける」と支援継続を強調し、約3億2500万ドル(約480億円)の追加軍事支援も表明した。

 しかし、支援の内訳は弾薬が中心で、ウクライナが求める射程約300キロの地対地ミサイル「ATACMS」は含まれなかった。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「大統領は(ATACMSを)提供しないと決めている」と断言。両首脳の共同記者会見も見送られた。

 議会も冷ややかだった。ゼレンスキー氏が要望した議会演説は拒絶され、マッカーシー下院議長はメディアの前でのゼレンスキー氏との写真撮影にさえ応じなかった。来年の米大統領選をにらんで与野党対立が激化し、10月からの新年度を前に約240億ドル(約3兆5000億円)のウクライナ支援を計上した予算案の審議も難航している。

 背景には米国民の「支援疲れ」がある。CNNテレビが8月に実施した世論調査では、55%が「米議会はウクライナ支援のための追加資金を承認すべきでない」と回答。51%が「米国は既に十分なウクライナ支援をした」と答えた。

 これまで支援に積極的だった隣国ポーランドとも、ウクライナ産穀物の国内市場流入を巡って関係がぎくしゃくし、モラウィエツキ首相が「もう武器は送らない」と発言。その後、ドゥダ大統領が「自国のために購入している新しい兵器は送らないという趣旨だろう」と火消しを図ったものの、支援国に広がる倦怠(けんたい)感にどう向き合うか、ゼレンスキー氏は問われている。

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