アサンジ被告釈放を米に要請　豪議員団「帰郷させ療養を」

　【シドニー時事】オーストラリア連邦議会の超党派の訪米議員団が２０日（日本時間２１日）、ワシントンの司法省を訪れ、米国のスパイ防止法違反の罪に問われ英国で身柄拘束中のジュリアン・アサンジ被告（５２）＝豪州出身＝の早期釈放を要請した。

米、アサンジ被告釈放に難色　早期決着要求の豪に反論

　内部告発サイト「ウィキリークス」創設者のアサンジ被告は、アフガニスタン、イラク両戦争に関する米軍の機密情報などを漏えいしたとして、２０１９年からロンドンで拘束されている。心身の健康悪化の懸念があるため、議員団側は「ふるさとに帰し、療養させるべきだ」と訴えた。
　ウォン豪外相もニューヨークでの記者会見で「この問題は長引き過ぎている。多くの豪国民は解決を望んでいる」と語った。
　米政府はこれまでのところ、「被告の犯罪は米国の安全保障を損ない、人命を危険にさらした」（ブリンケン国務長官）と釈放に難色を示している。