• X
  • facebook
  • hatena-bookmark
  • コメント

葛藤乗り越えたAMI 自分らしく、格好良く―世界ブレイキン・女王でパリへ(上)

2023年09月21日09時11分

ブレイキン(ブレイクダンス)の世界選手権女子決勝で演技する湯浅亜実(ダンサー名AMI)(右)=2022年10月22日、ソウル(AFP時事)

ブレイキン(ブレイクダンス)の世界選手権女子決勝で演技する湯浅亜実(ダンサー名AMI)(右)=2022年10月22日、ソウル(AFP時事)

 ブレイキン(ブレイクダンス)の世界選手権は23、24日にベルギーのルーベンで開催される。男女とも優勝者が来年のパリ五輪出場権を獲得。日本勢の女子は、ともに優勝経験のある湯浅亜実(ダンサー名AMI)と福島あゆみ(AYUMI)が頂点へしのぎを削る。
 ◇ぶれない信念で
 ブレイキンがパリ五輪の追加競技として採用された当初、湯浅の心境は複雑だった。「たくさんの人に知ってもらえるいい機会だと思ったが、不安もあった」という。
 米ニューヨーク発祥のストリートカルチャーとして発展してきただけに、「スポーツになることで良さがなくなるのではないか、と」。自由が魅力のダンスをルールで縛り、点数を付けることに違和感を覚えていた。
 葛藤を解消してくれたのは師匠でもある日本ダンススポーツ連盟の石川勝之本部長(KATSU ONE)。五輪競技になる前から普及活動や環境整備に尽力する姿も見ており、「尊敬している人。変な方向には行かない」と前向きになれた。
 世界屈指のオールラウンダーとして多くのタイトルを手にしてきた。世界選手権は2019年の第1回大会と22年、全日本選手権は20年に制した。それでも結果だけに執着せず、「自分らしく踊れたかどうかが大事。みんなに格好いいと思ってもらいたい」という。
 流れるような演技を理想とする。「技の入り方や抜け方、つながりのきれいさで違いを出したい。五輪に出るために(踊りの)スタイルを変える人もいるが、私はどのステージでもやることは変わらない」。ぶれずに信念を貫き、男女を通じて初の連覇に挑む。

関連記事

こんな記事も

スポーツ総合



ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ