• X
  • facebook
  • hatena-bookmark
  • コメント

地震乗り越え、芸術祭開催へ 「頑張っている姿見に来て」―石川

2023年09月21日13時31分

奥能登国際芸術祭で展示する作品「種のタイムカプセル」を制作するマリア・フェルナンダ・カルドーゾさん=13日午後、石川県珠洲市

奥能登国際芸術祭で展示する作品「種のタイムカプセル」を制作するマリア・フェルナンダ・カルドーゾさん=13日午後、石川県珠洲市

  • 民家を活用した吉野央子さん(左奥)の作品「回遊の果て」が完成し、近隣の住民にお披露目した=13日午後、石川県珠洲市

 石川県能登地方で5月に起きた地震で最大震度6強の揺れを観測し、被害が大きかった同県珠洲市で、国内外のアーティストが魅力を発信する「奥能登国際芸術祭2023」が23日から始まる。地震の影響で当初予定から3週間遅れの開催となったが、住民は「頑張っている姿を見に来てほしい」と期待する。

〔写真特集〕石川・能登で震度6強

 芸術祭は17年から3年ごとに開かれ、今回で3回目。14の国と地域からアーティスト59組が参加し、市内全域を活用して芸術作品の展示や朗読劇、コンサートなどの表現活動をする。期間は11月12日まで。地震で被害を受けて使えなくなった建物が多かったため、展示場所の変更や、避難経路の確認など安全対策マニュアルの強化にも取り組んだ。
 まだ営業が再開できていない宿泊施設もあるが、7万人以上の集客を目指す。民宿「くにまつ」を営む国重恵子さん(64)は「復興するために元気の源となるイベントの一つ。一丸となって頑張っているところを、たくさんの人に見てほしい」と話す。
 アーティストの制作活動は、住民と触れ合いつつ進められた。住民らが市内で採取した種子などを使った作品「種のタイムカプセル」を制作したマリア・フェルナンダ・カルドーゾさん(60)は「地震が起きたことは悲しいが、人生の一部として次に進む何かのきっかけになれば良いと思う。アートが希望をもたらすことを願っている」と思いを語った。総合ディレクターの北川フラムさん(76)は「東京から遠いが、ものすごく豊かな場所。最果ての場所に、ぜひ来てほしい」と呼び掛けている。

関連記事

こんな記事も

社会用語

社会

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ