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涙ぐみ、声震わせ質問立つ 寺脇晶子さん夫ら―京アニ公判

2023年09月20日20時34分

 「事件前、放火殺人の対象者に家族、特に子どもがいると知っていましたか」。京都アニメーション放火殺人事件で犠牲となった寺脇(池田)晶子さん=当時(44)=の夫(50)は青葉真司被告(45)に対し、涙ながらに声を震わせ問いかけた。

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 夫は検察官の横に立つと「ふーっ」と2回深呼吸し、「私は『涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)』などで総作画監督をしていた池田、本名寺脇晶子の夫です」と自己紹介。「刑務所を出てから親族や友人で人生相談できる人はいなかったのか」「池田晶子は今回の事件のターゲットでしたか」などと質問した。
 持ち時間の約10分間、涙ぐみ、声を詰まらせつつ質問を続けた。終わると法廷の外に出て体をかがめ、そばにいた人から肩に手を添えられていた。
 兼尾結実さん=同(22)=の母は「あなたが目に入った女性社員2人のうち一人は私の娘の可能性が高い。ガソリンを一帯にまいたというが、2人にかかったかは見ていないか」などと冷静な様子で質問。「(ガソリンをまく際に叫んだ)『死ね』は本心ですか」「第1スタジオの人は全て死んでいいと思ったのか」などと尋ねた。
 青葉被告は遺族の代理人弁護士らに逆質問して持論を展開し、裁判長に注意される場面もあった。質問が終わると、弁護人の質問に「きのうは眠れなかった。追及が厳しくなった。疲れている」と述べた。傍聴席の遺族らはハンカチで涙をぬぐったり、何度も首をかしげたりしていた。

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